2022年8月11日(中国時間)に、Xiaomi(シャオミ)は、ハイスペックフォルダブルスマートフォン「Xiaomi MIX Fold 2」を披露して、同月の16日に、中国本土で発売する予定です。その価格は、ストレージによって、256GBは8999人民元(約178,000円)、512GBは9999人民元(約197,800円)、1TBは11699人民元(約231,000円)になっています。
MIX Fold 2は2021年のMIX Foldの後継モデルとして、外観の面においても、パフォーマンス面においても、かなり進化していると言えます。Xiaomi(シャオミ)は、「今までにない最も薄い折りたたみ式のスマホ」と言っています。本文では、Xiaomi MIX Fold 2の仕様、メリット、デメリットなどの情報を完全にレビューします。
MIX Fold 2 の仕様
シャオミ側によりますと、MIX Fold 2は、今までに最も薄いフォルダブルスマートフォンと言っています。展開した場合、その厚さは5.4MMになり、折り畳んだ際は約11.2MMになっています。折り畳んだ際としても、ケースがついているiPhone 13 Pro Maxと同じくらいの厚さなので、ポケットに入れても容易に持ち運べます。
シャオミ最新のハイスペックフォルダブルスマートフォンとして、各部品やパフォーマンスも業界最高水準になっています。MIX Fold 2の仕様の詳細情報は、下記のテーブルを確認しましょう。
Xiaomi MIX Fold 2 | |
発売日 | 2022年8月16日(中国本土)、海外展開は未定 |
サイズ | 展開:161.1 x 144.7 x 5.4mm 未展開:161.1 x 73.9 x 11.2mm |
SIM情報 | ヂュアルSIM(NANO SIM) |
重さ | 262g |
USB種類 | TypeC |
OS | MIUI 13 (Android 12) |
CPU(コア数) | クアルコム Snapdragon 8+ Gen 1 (8コア) |
内蔵メモリ(ROM) | 256GB/ 521GB/ 1TB |
ROMの種類 | UFS 3.1 |
内蔵メモリ(RAM) | 12GB |
RAMの種類 | LPDDR5 |
GPU | クアルコム Adreno 730 |
スピーカー | ステレオスピーカー付き、24ビット/192KHZ オーディオ、3D Audio、Harmay Kardonによるチューニング |
画面サイズ | 8.01インチ |
画面解像度 | 2480 x 1860ピクセル(387ppi) |
パネル種類 | AMOLED、HDR10+、折りたたみ式、120HZ、最高輝度1300 nits |
背面カメラ画素数 | 50 MP、f/1.8、(広角)、1/1.56″、1.0µm、PDAF、OIS 8 MP、f/2.6、45mm (望遠)、デュアル ピクセル PDAF、2x 光学ズーム 13 MP、f/2.4、15mm、 123°(ウルトラワイド)、1.12µm 独Leica(ライカ)の監修を受けて製造してきたカメラレンズ |
全面カメラ画素数 | 20 MP、27mm (幅)、1/3.4″、0.8µm |
カメラセンサー種類 | CMOS |
フラッシュ | ヂュアルLEDフラッシュ |
4K撮影対応 | ○ |
5G | ○ |
4G・LTE | ○ |
無線LAN規格 | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac/6e、デュアルバンド、Wi-Fi Direct、ホットスポット |
NFC | ○ |
Bluetooth | Bluetooth 5.2、AAC/LDAC/LHDC対応 |
赤外線通信機能 | ○ |
GPS | ○ |
センサー | 指紋 加速度センサー ジャイロ 近接 デジタルコンパス カラースペクトル 気圧計 |
バッテリー容量 | 4500 mAh |
ワイヤレス充電(Qi) | ○ |
急速充電 | 67W、40分で100% |
近年、同じく中国のスマホメーカーであるHUAWEIは、ドイツの光学メーカーのLeicaの監修を受けているカメラレンズを搭載していたスマホモデルは、全世界で大成功を収めていました。現在、HUAWEIは、アメリカの規制を受けていることを踏まえて、Leicaは、シャオミとの協力が始めました。これも、シャオミのブランディング戦略に繋がり、シェア増加を図ることも期待されています。
それでは、パフォーマンスが非常に良いMIX Fold 2のメリットとデメリットとはなんでしょうか?次は、最新のフォルダブルスマホのMIX Fold 2において、最も著しいメリットとデメリットを紹介します。
レビュー:MIX Fold 2のメリット
1.UIの最適化
シャオミは、ユーザーにMIX Fold 2の大画面をもっと効率的に使用させるため、UIを最適化しました。ここでカレンダーアプリを例にして紹介します。
他の大画面端末でカレンダーが全画面で表示されていると異なく、MIX Fold 2では、カレンダーの表示は、画面の左2/3の部分で表示され、右の1/3は、ユーザー自分でカスタマイズすることが可能です。例えば、特定の日にちをタップすると、右側で直ちにその日の天気情報やスケジュール、リマインダーなどを表示することができるようになったので、非常に便利になりました。
フォルダブルスマートフォンといえば、展開すると、タブレットと同じくらいの大画面にすることが一番重要なメリットなので、どうやってその大画面を使いこなすのかという点は、現在のスマホメーカーも考えるべきことでしょう。
2.複数のアプリを同時に利用
MIX Fold 2の大画面のおかげで、複数のアプリを同じ画面で同時に利用することができるようになりました。しかも、利用方式は今までのフォルダブルよりもっと多くなっています。
画面を2分割して2つのアプリを同時に利用
3つの指を画面の左側からスワイプすると、画面が2分割して、現在使っているアプリが右半画面に表示されます。左半の画面で新しいアプリをタップして使用することができます。
アプリを画面上に浮かんで利用
みなさんもiPhone上のプクチャー・イン・プクチャーという機能を知っているのでしょう?ピクチャ・イン・ピクチャでは動画の視聴画面を縮小できるので、iPhoneで動画を見ながら、他のアプリを操作できます。ただし、iPhoneでのピクチャー・イン・ピクチャは、動画の視聴画面のみを縮小して画面上に浮かぶことができます。
MIX Fold 2では、全てのアプリの画面を縮小することができます。つまり、どのようなアプリをやっても、そのアプリの画面を縮小して画面上に浮かんだままで、他のアプリを操作できます。具体的な機能は次のようになります。
*縮小したいアプリを開いて、画面の下から画面の右上隅のエリアにスワイプします。
*ここで、先のアプリの画面は、ディスプレイの右上に縮小表示します。その小さい画面をタップして、画面を2倍拡大表示します。
*さらに、その小さいウィンドウをディスプレイのエッジ(右)にスワイプしたら、小さいウィンドウが消えてアプリアイコンになりますので、非常に便利な機能だと思います。
ゲームをやりながら、他のアプリも利用可能
もちろん、スマホゲームが好きな方にとって、どのようなデバイスを使用していても、ゲームをやるのはもちろんのことです。「フォルダブルスマホを使っているので、ゲームをやるのをやめる」わけではないと思います。だから、MIX Fold 2は、ゲーミングのユーザーエクスペリエンスをかなり向上しました。MIX Fold 2では、ゲームをやりながら、他のアプリを利用することができます。
特に、近年、アスペクト比が16:9のディスプレイを備えるスマホはどんどん消えてしまい、アスペクト比が21:9のスマホは完全に主流になっています。だから現在、スマホゲームは、21:9の画面に対応することは言うまでもないことでしょう。
次の写真のように、MIX Fold 2を使って、ゲームをやるときに、画面の下半分のみを使ったら、21:9のディスプレイでゲームをすることになります。
しかも、このような場合は、上半分の画面を解放したので、ゲームのチュートリアルをゲーム画面の上に置き、助けにもなるのでしょう。さらに、ゲームをやるときに、映画でも見たい場合、ゲームを楽しみながら、映画を見ることも可能です。
レビュー:MIX Fold 2のデメリット
MIX Fold 2のデメリットといえば、Sumsung Z Foldシリーズの「Flexモード」を搭載していません。つまり、MIX Fold 2は、中途半端に折り曲げたことができず、一定の角度に開くことができません。Sumsung Z Fold 3 を例にすれば、大体20度〜150度の間に開くことができます。Sumsungだけではなく、シャオミと同じの中華メーカーであるVivoが発売したX Foldも、Flexモードに対応しています。このモードをサポートすることは、撮影・自撮りなどの場合で特に役に立ちます。体勢をあまり変えることなく、バイアングルでもローアングルでも撮影ができるようになりました。
実際にテストしてみると、MIX Fold 2は、完全に展開しないと開くことができないわけでもありません。約20度〜70度に開くことができますね。他のメーカーのフォルダブルスマホと比べると、展開できる角度の幅はかなり狭くなっていますね。
確かに、最新に発売されるフォルダブルスマートフォンとして、Sumsung端末で搭載されているFlexモードのようなものに対応できないことは非常に残念に思います。よく考えると、MIX Fold 2のヒンジがそれをサポートできないことが原因だと思います。MIX Fold 2の折りたたんだ際の厚さを約11.2mm、展開した際の厚さも約5.4mmだけ、この薄さは自社開発の「Micro Waterdrop Hinge」によって実現できたと言われています。薄さを追求するためのヒンジなので、画面が折れる角度をある程度犠牲することも容認できることになるのでしょう。
しかし、どうしてもMIX Fold 2をSumsung Z Fold 3などのモデルのように特定の角度に展開したい場合、MIX Fold 2純正のケースを使うことができます。そのケースには、スタンドが付いていますので、MIX Fold 2を中途半端に折り曲げた状態にすることができます。
まとめ
どうしても否定できないことは、シャオミ製のMIX Fold 2は、確かにすごく優れたフォルダブルスマートフォンです。ただ262gの重さと折り畳んでも11.2mmの厚さは、ケース付きのiPhone 13 Pro Maxと近いのです。気軽にポケットに入れても、特にユーザーに負担をかけることがありません。これこそ、折りたたみ式のスマホが最も注意を払わなければいけない点だと思います。
抜群の重さと厚さ以外、MIX Fold 2に使われている各部品は、全ての現在業界の最上級になりますので、MIX Fold 2のパフォーマンス、画面の質、カメラの性能なども現在業界の最高水準に達してます。また、特に注目すべきは、シャオミは、フォルダブルスマホの大画面を十分に発揮するために、すでに各アプリのUIの最適化を行なっていることになりますね。これこそは、フォルダブルスマホのメーカーがこれから取り組んでいく方向だと思われています。